2025-26シーズン開幕から11試合を終えたデンバーナゲッツのチームスタッツと、ロスター全選手の主要成績をまとめたデータ総覧です。勝率は9勝2敗(.818)、攻守効率はリーグトップクラスで、ヨキッチを中心に今季も優勝候補級のスタートになっています。このタイミングでまとめた理由は特にありません。
チームスタッツ総まとめ(11試合時点)
- 戦績:9勝2敗(勝率 .818)(西2位)
- 平均得点:124.5点(リーグ2位)
- 得失点差(+/-):+13.4(リーグ2位)
- FG%:50.9%(45.3/89.0)(リーグ1位)
- 3P%:35.5%(11.9/33.5)(リーグ17位)
- FT%:84.4%(22.1/26.2)(リーグ2位)
- REB:47.4(OREB 11.6 / DREB 35.7)(リーグ5位 (16位/3位))
- AST:29.5(リーグ4位)
- TOV:13.9(リーグ4位)
- STL:8.1(リーグ20位)
- BLK:3.6(リーグ25位)
- オフェンシブレーティング(OffRtg):122.6(リーグ2位)
- ディフェンシブレーティング(DefRtg):109.4(リーグ2位)
- ネットレーティング(NetRtg):+13.3(リーグ2位)
今季は開幕から好調な滑り出し。開幕からジャマール・マレーが健康なこと、選手層が厚くなったこと、そしてなによりヨキッチがキャリア最高の出来をみせていることが要因だろう。
ペイントを中心に超効率で得点を重ねるチームプランは今年も健在でFG%はリーグ1位。FT%が今季は好調なのもポジティブな要素だ。3P%はアーロン・ゴードンの劇的改善やTHJの加入によりみられる数字にはなっているが、新加入のキャメロン・ジョンソンがここまでかなり低調で、クリスチャン・ブラウンの確率も上がってこないまま。ここが戻ってくればペイントでの効率もより上がってくるか。
オフェンス面での高効率は大方の予想通りであろうが、注目すべきはディフェンシブレーティング。今季ここまでリーグ2位とデンバー・ナゲッツらしからぬ成績をたたき出している。コーチ陣の刷新もあり、チームディフェンスのプランとモチベーションが向上したことももちろん要素ではあろうが、とんでもないディフェンシブアドバンストスタッツをたたき出していたマイケル・ポーター・ジュニアがバスケットボールIQの高いキャメロン・ジョンソンに変わったことが最大の要因であろう。同様にディフェンス指標が低いジュリアン・ストローサーのプレータイムがここまで伸びていないことも要因の一つだ。確かにオフェンス面を含めるとマイケル・ポーター・ジュニアの貢献はプラスではあったが、チームとしてのバランスを考えると今のところトレードは成功だったといえる。契約面でもかなり自由度が大きくなり、層の厚さもあがったしね。
ディフェンスリバウンド、スティール、ブロックのスタッツを見ると、決して派手ではないが、チームディフェンスの練度が上がったことがよくわかる。アシストの割にターンオーバーが少ないのもポジティブな要素。
全体としては、間違いなく優勝候補。これまでのところOKCのディフェンス指標が異常な数値をたたき出しているが、それを崩せるチームとなれるのかに注目したい。
ロスター全選手スタッツ(11試合時点)
以下では、各選手の出場時間・主要スタッツ・シュート効率・一部アドバンストスタッツ、スタッツともからめたこれまでの所感をまとめていきます。
Nikola Jokic(C)
- 出場:11試合/33.9分
- スタッツ:28.8点/13.1REB/10.9AST/1.8STL/0.7BLK
- FG%:68.4%
- 3P%:41.7%
- FT%:85.9%
- TS%:77.3% (リーグ1位)
- 2P%:78.3%
- PER:39.4 (リーグ1位、歴代1位:32.85)
- OWS:2.8 (リーグ1位)
- WS/48:.468 (リーグ1位)
- BPM:20.8 (リーグ1位、歴代1位:13.72)
- VORP:2.2 (リーグ1位)
平均トリプルダブルペースかつ超高効率。アドバンストスタッツも異常な値を記録している。さすがにこのままとはいかないにしても歴史的なシーズンとなりそうだ(毎年恒例だが)。
PERは39.4とおかしな数値。今季ヤニスも36.17とおかしな数値となっているがそれをも圧倒する異常値。
TS%は3Pを平均4.4本打ちながらゴベア超えのリーグ1位。ダンクばかりではないのに78.3% の2P%が今季のヨキッチの異常な効率を物語る。
WS/48もBPMもここまで11試合消化したとは思えないほどの異常値。
しかも今季はこれをPT33.9分と無理しすぎない時間で成し遂げているのだから恐ろしい。
今季はチーム状況もよく、負担も軽減され、楽しそうにバスケをしている姿が見られる。
最強OKCを乗り越えて優勝できるかに注目したい。
(この激やばスタッツでもOKCが70勝しようものならMVP厳しいのは悲しいなあ。)
Jamal Murray(G)
- 22.0点/5.7AST/5.0REB/FG 46.5%/3P 35.8%/FT 97.4%
今季は開幕から健康なマレー。キレッキレすぎて怪我が怖い。アンセルフィッシュでアシストもうまく、スクリーナーの役割もできるヨキッチの最高の相棒というスタッツ。
スリーポイントはセレクションもありやや控えめな確率ではあるが固め打ちでもう少し上がってくるか。
今季これまでFTは1本しか落としておらず、リーグ1位の確率。このチャンスに50-40-90が見たいところだが、タフショを任される役割上難しいか。
Aaron Gordon(F)
- 19.6点/5.5REB/FG 53.3%/3P 45.1%
今季はマイケル・ポーター・ジュニアの移籍によりチーム内での攻撃での立ち位置が明確なサードオプションとなり、やりやすそうに見える。ここまでスリーポイントが好調。昨季異常な改善を見せたシューティングにさらなる磨きがかかっている。これでディフェンスもよく、ハンドラーの役割もできるのだからそれはデンバー強いよなという感じだ。マレーと同様全力プレーをするタイプなので怪我だけが怖い。
Christian Braun(G)
- 11.4点/4.4REB/3.0AST/FG 49.5%/3P 21.4%
昨季ガードらしからぬ効率で得点を重ねていたクリスチャン・ブラウンだが今季ここまではかなり苦しんでいる。王者のメンタリティはさすがにこのままでは終えられないよな。
ディフェンスでの貢献はあるとはいえ、シュート効率も最終的には55%-35%くらいには戻してほしい。というか、CBとキャムジョンがこの効率でよくナゲッツは勝っているし高レーティングでいられるな。
Tim Hardaway Jr.
- 22.8分/11.0点/3P 45.9%
ベンチからキャッチアンドスリーを中心に効率よくスコアリングしてくれている。ナゲッツではシュートセレクションがかなり明確化されており、もちまえのキャッチアンドシュートの効率がいかんなく発揮されている。ディフェンス面やエナジーも想定以上で、ここまで最高の活躍をしているといえる。
Jonas Valanciunas
- 12.6分/8.9点/4.8REB/FG 55.1%
ヨキッチ史上最高の控えセンター。THJとならんで最高の補強であった。
オフェンスでもディフェンスでもヨキッチがコート上にいるときと大きくプランを変えずにプレーできるのも大きい。
一部指標はヨキッチの控えである都合印象より低めになりがちではあるが、明らかにヨキッチを焦って再投入するという場面がなくなっており、チーム全体の負荷の軽減に貢献している。それだけではなく、相手によってはセカンドユニットで違いを生み出すことさえあり、もはやずるいとさえ思える。
Cameron Johnson(F)
- 7.2点/FG 37.2%/3P 21.1%
いくら新加入でフィットに時間がかかっているとはいえここまでのシュートの不調はさすがに想定外。それでもマイケル・ポーター・ジュニアとは違いサードオプションというわけではなく、アテンプトもそう多くはないし、これまでの実績から放置するわけにもいかないので、スペーシング要因としてはオフェンスでも一定の貢献はしている。
ディフェンス面では単体のディフェンス力はそれほど感じられないが、IQがこれまでとは段違い。チームのディフェンス戦略が変わったことともうまくはまっており、チーム全体のディフェンス向上への貢献は大きい。MPJじゃ遂行できなかったかもしれないしね。
一部で挙げられていたオフェンスでもMPJのアップグレードという声は私個人的には懐疑的であったが、全体のバランスを考えるとこの不調でもトントンくらいかなとさえ思えるよいトレードだったと感じる。
そのうえ契約がかなり軽く、ロスターの層が断然よくなったのも大きい(というかこちらがメインなのか。そう考えると層を厚くしつつ、トータルトントンって良い意味でやばいトレードだな)。
キャメロン・ジョンソンのシューティングが復調してくればいよいよナゲッツのオフェンスは手が付けられなくなると思うのでチームの調子がよいうちは気長に待ちたいと思う。
Bruce Brown
- 21.8分/6.6点/4.4REB/45.9-42.1-81.8
ナゲッツと相思相愛のブルース・ブラウン。相変わらず抜群のフィットで20分以上のプレータイムを攻守で完璧に埋めてくれている。
THJ、バランチュナスとともに素晴らしい活躍をしており、ナゲッツの層が厚いという聞いたことがないフレーズも各地で散見されるようになった。
今季ぜひとももう一度優勝してほしい。
Peyton Watson
- 21.1分/6.0点/3.7REB/1.1STL/1.1BLK
今季もフォワードではリーグ最高クラスのディフェンス力を見せている。
オフェンス面も年々よくなっており、ひっそりと個人のオフェンシブレーティングがついこの間までリーグ1位だった(あくまで参考程度だが)。
オフェンス面でも最低限はやれているし、リーグ最高クラスのディフェンス力をもっているのだから、絶対に流出は避けたいところ。フロント陣の手腕に期待したい。
THJ、ブルースブラウン、ワトソンが全員20分以上出ているローテ最高か。
そのほか(Strawther / Pickett / Jones / Nnaji / Holmes II / Tyson)
昨季はそれなりにまとまった出場機会があったストローサーとピケットが今季はほとんどローテ外。まだチャンスはあるかと思うが、今季新加入組のクオリティが高いだけになかなか厳しい状況か。
ストローサーはセンスこそ光るが効率も含めて信用しきれない。また、ディフェンスは相変わらずよくないので、それに目をつぶれるだけのオフェンス力を見せつけられるかといえばかなり大変だと思う。
ピケットはミスの少ない冷静なPGではあるが、ナゲッツのシステム上、また、バランチュナスの存在もあり正直使いどころがない。マレー欠場時にプレータイムを埋めるという役割はあるだろうが、現状かなり厳しいと言わざるを得ない。
スペンサー・ジョーンズは今季かなり期待されているように見える。サイズもあり、ディフェンスもよい。シューティングも改善しており(本当か?)、今季出番は得られると思う。NBAで生き残れるかどうか大事なシーズンになると思うし、チームとしても特に離脱者が出たときによい穴埋めとなることを期待していると思う。
ジーク・ナジは契約が大きいことで有名。相変わらずポテンシャルは感じるし、準備をしているのも伝わってはくるが、やはり怪我がちなのと、使いどころが難しい。他チームで化ける可能性がありそうなだけに契約の大きさが残念なところ。正直今季は出番がかなり限られてくると思う。
ダロン・ホルムズは実質ルーキー年でGリーグからスタートしているようだ。プレシーズンでもよい活躍をしていたし、これから出場機会も回ってくるとは思う。ロスター的に今欲しいというわけではないが、今後重要な役割を果たすことが期待できる。
ハンター・タイソンは完全にガベージ要員か。今季はチーム状態もよく、ガベージタイムもそれなりにできてきそうなので、重要な要員ではある。
まとめ:攻撃効率はリーグトップ級、優勝候補にふさわしいスタート
デンバーナゲッツは開幕から11試合で、OffRtg 122.6(リーグ2位)、NetRtg +13.3(リーグ2位)と、統計的にも完全に優勝候補クラスの内容を残しています。ヨキッチのMVP級支配力に加え、マレー・ゴードンの安定、セカンドユニットもプラス要因。
改善点はCameron Johnsonを含む3P精度。ここが整えば、リーグ随一の攻撃力はさらに強化される可能性があります。
今季はOKCの鉄壁のディフェンスを打ち破って優勝してほしいところ。



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