はじめに
人類の進化について深く学びたいのであれば、専門分野ごとの研究論文や専門書を読み進めることが欠かせない。一方で、人類進化や自然人類学を体系的に学べる入門書や教科書もいくつか出版されている。例えば、東京大学出版会の『人間の本質に迫る科学 自然人類学の挑戦』は、主に東京大学で人類学を専門とする研究者らによって執筆された入門書であり、人類学を学び始める学生にとって有益な一冊である。しかし、学部向けの講義をもとにした内容とはいえ、人類学に初めて触れる人にとっては決してやさしい本ではない。
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このブログは、そのような入門書と一般向けの(ときに根拠のない)解説の間を埋めることを目指している。専門的な内容をできるだけ正確に保ちながらも、高校生や大学教養レベルの読者、あるいは人類進化に興味を持った一般の方でも無理なく読み進められるように解説する。
もちろんこのブログだけで人類進化のすべてを学べるわけではない。ここで基礎を身につけ、さらに興味をもったテーマについては、専門書や研究論文へと進んでもらえればと思う。
人類はどこから来たのか。なぜ直立二足歩行を始めたのか。脳はどのように進化したのか。ネアンデルタール人とはどのような存在だったのか。本シリーズでは、こうした問いに対して、化石やDNA、考古学などの科学的な証拠をもとに、一つひとつ順を追って考えていく。
第〇回とついているものをひととおり読了すれば人類の進化の全体像は把握できるように努めるが、必要に応じて、ナンバリングの無い記事も参考にされたい。
人類とは何か
私たち現生人類は、分類学的には、霊長目ヒト上科ヒト科のホモ属サピエンス種(Homo sapiens)という位置づけとなる(分類学の基礎についてはこちら)。それでは、人類といったとき、それが示す範囲はどこまでなのだろうか。(以下準備中。)
作成(予定)記事
番号付き
- 第1回 イントロダクション 人類とは何か?
- 第2回 進化の考え方
- 第3回 遺伝と形質、環境の影響
- 第4回 生命誕生から現在までを概観する
- 第5回 (ヒト以外の)霊長類
- 第6回 いわゆる「猿人」について
- 第7回 いわゆる「原人」について
- 第8回 ネアンデルタール人とデニソワ人
- 第9回 直立二足歩行
- 第10回 ヒトの脳と認知能力
- 第11回 心理、行動、社会性の進化
- 第12回 身体形質の多様性、環境適応
- 第13回 ホモ・サピエンスの世界中への拡散
- 第14回 日本列島人の成立
- 第15回 文化と人間の進化
番外
- (生物)種とは何か?
- 生物分類学の基礎
- 化石からみた人類の進化
- 言語の進化
- 家父長制の起源
- 人種概念
参考文献
『人間の本質にせまる科学:自然人類学の挑戦』井原泰雄・梅﨑昌裕・米田穣 編 東京大学出版会 東京 2021年



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